主管立候補最終PRスピーチ

()日本青年会議所 理事会 9月26日旭川雪の美術館にて)

 

 先週の金曜日、9月の20日に姫路ユネスコ協会の研修会で姫路城に上りました。少し通向けの見所について学ぶ、という趣向で、秀吉や宮本武蔵などにゆかりのあるスポットをめぐりつつ、五層七階の天守に上りました。

 約2時間半かけてじっくりと上り詰めていくうちに、1601年の創建以来の、400年あまりの歴史を一気に駆け登ったような気がしました。

 そして天守の最上層から広大な三の丸広場を見下ろしたとき、思わず(ああ、ここで全国の青年会議所のメンバーといっしょに、語り合い、きずなを深められたらどんなにかすてきだろう)という感慨に、ふとふけりました。

 

 またこの旭川のすばらしい大会のあと、10月にはいると、姫路を中心とする播磨地域は一気に熱い祭りの季節となります。「盆と正月には帰ってこなくても、祭りにはかならず帰ってくる」という播磨の祭り。一年はこの二日のためにある、とさえ言ってはばからないタフなコミュニティが、まだ健在なまちでもあります。

 

 歴史、つながり、ささえあいが豊かに息づくお城と祭りのまち、姫路。そこで主管開催される全国会員大会は、時間やお金といった目先の尺度を超えた、自分にとって「ほんとうに大切なもの」、いわば「ほんもの」と出会える大会です。

 

 そして、それを表すコンセプトとしてわたしたちは、「スロー」という言葉をみつけました。

 スロービジネス、スローコミュニティ、スローワーク、スローフード、スローエデュケーション、スローボディ、そしてスローラブ。

 

 混沌からの出発(たびだち)にあたり、「スロー」という切り口で、社会を、そしてわたしたち自身を再構築すること。プロセスやつながりを大切にして家庭を礎に地域や会社に貢献していくことで、「ほんとうに大切なもの」がかたちとなっていくはずです。

 2000年代運動指針の折り返しとなる、2005年のこの第54回全国会員大会を、わたしたちは「スロー」な大会にしていきます。

 

   美しい城 美しいひと 美しいとき  播種の国・姫路にて

 

 ありがとうございました。