4月例会 理事長挨拶
       米谷 啓和君

みなさん、こんばんは。暖かな季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか? 今週の8日月曜日、地元の城西小学校の入学式にPTA役員として出席しました。帰ってきて一息ついていると、こんど小学3年になるうちの長男が始業式から帰ってきました。なにやらうれしそうな表情なので、何組なっただの、担任はだれだの、だれと同じクラスになっただのとしばらく話を聞いていました。
どうやら一年の時の担任の先生がまた受け持ちになったのがうれしかったようです。また新たな顔ぶれでのスタートというのが、それだけで少しウキウキする、それがこの春という季節の性格であるようです。
さて、本日は清水圭一ブロック会長をはじめとします兵庫ブロック協議会役員団のみなさんを交えての4月例会となります。例会に先立ち、本日午後からブロック役員のみなさんとの懇談会が理事会構成メンバーの参加のもと開催されました。兵庫ブロック協議会と姫路JCとがおたがいに刺激し合い、そしてともにまちづくりに向けた思いを共有し合えたひとときであったことをまずご報告します。わたしの大好きな詩人であり、童話作家でもあった「宮沢賢治」という人がいます。みなさんもご存じのとおり、「雨ニモマケズ」や「永訣の朝」といった詩、また「銀河鉄道の夜」「セロ弾きのゴーシュ」「風の又三郎」といった作品があります。その親しみやすい作風の一方で、彼は激しい「法華経」の信者でもありました。そして「銀河鉄道の夜」に登場するカンパネルラのさいごの言葉にもあるとおり、「人々のほんたうのさいはひ」を一生追い続けた求道者でもありました。
いま、理事長職という立場にあって、なぜかたびたび宮沢賢治のことに思いをはせます。「ごきげんなまちとゆかいなJCづくり」をかかげ、まず自分自身にとって「ほんとうに大切なもの」を見つけよう、そしてそれにみんなが気づき続けるまちの仕組みをつくろうと、2002年度の組織、委員会、そして全国大会招致という大きな目標を掲げました。いま、各理事のみなさん、各委員会のみなさん、そしてみなさんの家族や会社の人たちはこの「ほんたうのさいはひ」とはどんなものか、つかんでいるでしょうか? つかむところまで行かなくても、すくなくともそれに向かって日々進んでいるでしょうか?いま、各委員長さん方はいちばんたいへんな時期だと思います。委員会事業の実施、構築、他委員会の事業への参加、ブロック・地区の委員会や事業への参加、全国城下町シンポジウムやASPAC仙台への参加、さらに大切な会員拡大とすべてこの4,5,6月ごろに集中します。委員会スタッフのみなさんは、委員長をいっしょうけんめい支えていますか? 委員会メンバーは、委員会や例会に前向きに参画していますか?いまの時期をどう過ごすか、どう乗り越えていくかで、夏から秋にかけての委員会活動の成果は大きく変わります。そして自分たちが目指す理想のかたち、少し先のビジョンをもっていないと、とかく目先の判断にとらわれて運動がブレてしまいがちです。委員会に最初に与えられた使命はなんだったのか、そしてこの一年でどこまで行こうとするのか、そしてお金や時間だけでは計れない「ほんたうのさいはひ」とは何なのか?委員会や理事会での協議や審議、これは社団法人として大切な手順ですが、見失ってならないのは「ほんとうに大切なもの」は何か、「ほんとうに伝えたいもの」は何か、ということです。「形より入り、形より出でよ」という言葉があります。じゅうぶんな議論を尽くすことができれば、協議や審議といった形から自由になります。ものごとを詰めていくための仕掛けにすぎないそういった「手順」にとらわれなくなります。また、たとえ事業の前日であっても、目的を達成するためのよりよい手段が見つかれば、思い切ってやり方を変えてもいいのです。そこまで本音で、本心からぎりぎりまで意見を戦わせられる委員会コミュニティを創り上げることのほうが大切ではないでしょうか。
本日は、「エコアクション21」の講演の例会です。昨年作り上げた「まちづくりグランドデザイン」の4つの課題のうちの「資源の有効利用・循環」の解決のシナリオのひとつです。そしてこれは会社のコストダウンにもつながり、経営体質を強化するものです。ぜひ講師のお話にじっくり耳を傾け、自社にとってどれだけ「さいはひ」がありそうか、見極めていきましょう。
以上をもちまして、4月例会の挨拶といたします。ありがとうございました。