第66代理事長
【氏名】 秋本 剛宏 (あきもと たけひろ)
2012年 | 入会 | |
研修特別委員会 | 委員 | |
総務委員会 | 委員 | |
2013年 | 会員拡大委員会 | 幹事 |
2014年 | 総務委員会 | 幹事 |
(日本)新・日本風景論創造委員会 | 委員 | |
2015年 | 例会委員会 | 委員長 |
(兵ブ協)日本JC連携推進会議 | 委員 | |
2016年 | 会員拡大委員会 | 幹事 |
(日本)民間防衛力確立会議 | 委員 | |
2017年 | JC運動発信委員会 | 幹事 |
(日本)経世済民会議 | 委員 | |
2018年 | 組織力向上室 室長 | |
2019年 | 研修特別委員会 | 幹事 |
(兵ブ協)JC運動発信委員会 | 委員長 | |
2020年 | 監事 | |
(日本)アジアアライアンス構築委員会 | 委員 | |
2021年 | 副理事長 | |
(兵ブ協)運営専務 |
公益社団法人 姫路青年会議所 2022年度理事長所信
支え称えあおう!笑顔の集うまちを目指して
【はじめに】
人類にとって戦後最大の脅威となった新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、世界規模の社会的危機が巻き起こり、インバウンド需要の消失や外出自粛による個人消費の落ち込みにより国内経済にも深刻な打撃を与え、経済界や各種団体だけでなく個人の日常のあり方にも大きな影響が出ました。そのような社会情勢から、ICTを活用した会議・会合が推奨され、便利な世の中になってきた反面、ひととひとが距離をとることで、心と心の距離も離れ、他者が見えにくい社会になりつつあります。そのことが、人々の個人主義化・利己主義化に拍車をかけているように感じます。2022年ポストコロナに向けて従来の活気あるまちと人々の笑顔を取り戻すためにはどのように社会経済を営んでいくかを模索し、他者の頑張りを見て称える心が必要でないかと考えます。
1949年、戦後の社会的・経済的混乱を打開すべく「新日本の再建は我々の使命である」と掲げ東京青年商工会議所が発端となり青年会議所運動は始まりました。今の状況は戦後の焼け野原から先輩諸氏が新しい時代を切り拓いてきた時代とは異なりますが、新型コロナウイルス感染拡大によってこれまでの常識が通用しなくなった今、立ち上がった先輩諸氏の精神と同じように心を燃やし、私たちが新しい未来を切り拓いていかなければなりません。現在の状況を悲観するのではなく、まちの生活・社会・経済の課題を変えていくことができる絶好の機会と捉え、我々自身がまちの希望となり、コロナ禍で変化しつつある世情の良し悪しを見極め、未来を切り拓いていくためにも会員同士が支えあい、仲間の頑張りを称えあうことから大いなる力を発揮し、イノベーションを起こして参りましょう。
【LOM運営基本方針】
2021年新たな5年間の指針として、姫路JC未来ビジョン2021が策定されました。我々は、多様な価値観に理解を深め、時代に即した運動を行っていくためにも、姫路市がSDGs未来都市に認定されことを視野に入れ、SDGsを有効な指標とし、より効果的な運動を行っていきましょう。また、そのような効果的な運動を行い、人々の意識変革をしていくためには、会員一人ひとりのモチベーションが重要となります。モチベーションを上げ続けるには仲間の存在が大切で、姫路青年会議所創設以来、先輩諸氏から脈々と受け継がれてきた仲間を想う意識を大切にし、仲間と膝を突き合わせ結束力を高めていきましょう。
ポストコロナとして時代が大きく変化し、新たな時代の幕が開けようとしています。会員一人ひとりが仲間を想い支え称えあう意識をしっかりと持つことから力強い原動力を創り出し、まちに笑顔が集う運動を展開して参りましょう。
【2022年度重点事項】
1.共に支え称えあう、笑顔の集う地域経済
2.共に支え称えあう、笑顔の集うまちづくり
3.共に支え称えあう、笑顔の集うひとづくり
4.共に支え称えあう、笑顔の集う組織力の向上
5.共に支え称えあう、笑顔の集うLOMの創造
1.共に支え称えあう、笑顔の集う地域経済
新型コロナウイルスの影響で日本国内のGDPの下げ幅は過去最大となり、姫路のまちにおいても多くの影響を及ぼしています。安心して生活するためには経済の再建が喫緊の課題です。そのために、国難とも言える今こそ、世のため人のため地域のために経済活動に変革を起こして参ります。まずは、地域の企業が抱える行政では手の届かない課題を吸い上げ、姫路青年会議所のネットワークを活用することで地域の企業に取り入れてもらえる事業モデルの構築を目指します。そして、企業やひとの価値を高める運動を行い、すべてのひとが活躍できる姫路のまちを構築して参りましょう。
また、経済発展と環境問題は密接な関係を有し、私たちの住む姫路のまちは、山・川・海の資源があり変化に富んだ気候・地形から、多様な自然に恵まれています。しかし世界規模で自然環境の悪化などの問題があり、持続可能な社会の実現のため我々に何ができるのかを真剣に考えていかなければなりません。公益社団法人姫路青年会議所では近年SDGsの取り組みを加速させています。しかし、まだまだ市民の認知度も低く、取り組みを始めたばかりです。継続的な取り組みを通じて、豊かで美しい自然環境を保全するとともに、住みよい姫路のまちを探求して参りましょう。
2.共に支え称えあう、笑顔の集うまちづくり
日本を訪れる外国人たちに感心されることの一つに、日本人のマナーの良さ、礼儀正しさ、おもてなしの精神などが挙げられます。これは姫路のまちにおいても同様のことが言えます。姫路のまちには、世界文化遺産姫路城をはじめ多くの地域資源があり、外国人観光客も数多く訪れます。国内外から来姫された方々に姫路のファンになっていただくためにも、産官学民と多様な主体による連携を行い、多くの人々を巻き込み姫路が誇る魅力のポテンシャルを発掘し、ブランドを確立させ、世界から称賛される姫路のまちを築いて参りましょう。
また、まちに笑顔が集うためには、姫路のまちが活気溢れるまちになることも必要ですが、市民の命を守っていくことも必要です。姫路市近郊には活断層があり、近い将来南海トラフを震源とした大地震も想定されています。毎年のように台風や豪雨災害などの被害も報告されています。そして近年の新型コロナウイルスの脅威は、我々の生活を一変させました。しかしこの経験をプラスに捉え、今後このような災害が起こっても対応できる制度を作っておくことが重要です。多くの青年経済人が集う公益社団法人姫路青年会議所が各種団体と連携し、「ひと」と「ひと」を結び付けるプラットフォームとなり、持続的に発展し続ける地域へと昇華させ、心豊かな称賛されるまちを実現して参りましょう。
3.共に支え称えあう、笑顔の集まるひとづくり
まちの発展を考えると、地域の未来を担う子どもの愛郷心を育むことが重要であると考えます。しかし、新型コロナウイルスの蔓延防止のため外出自粛を余儀なくされ、学校行事が中止になり、対面での授業が困難になり遠隔での授業になるなど、一生に一度しかできない経験ができないまま過ごすことが多い日々が続きました。姫路の歴史や文化に触れ、子ども同士が様々な価値観を共有し、能動的に物事に取り組める場を創出し、愛郷心と称えあう心を持つ人財育成を行って参りましょう。
また、日本国内でも国際化が活発になり、グローバリズムが叫ばれる現在において世界に通用する人財育成も必須の課題となっております。国際観光都市でもある強みや、青年会議所のスケールメリットを活かすことにより、地域の若者に国際観を養う機会を提供し、異なる文化や価値観に理解を深め、互いを尊重し合える場を創出します。人生は選択と挑戦の連続であり、日々の小さな決断から人間力が形成され、共に称えあうことで人間力の渦が大きくなり、自らの手で未来を切り拓いていくことができる次世代のリーダーを育みましょう。
4.共に支え称えあう、笑顔の集う組織づくり
青年会議所には成長の機会が多く存在しますが、そのどれもが「Opportunity 」であり、自らの手によって掴み取りに行かなくてはなりません。私自身、入会当時は先輩から言われたことを実践し、やり遂げたこともあれば叱責されたことも激励されたこともありました。その背景には、先輩が常に私の言動を見守ってくださったことが、理事長の職を預かるまで成長できたと確信しております。
『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。』山本五十六
公益社団法人姫路青年会議所が持つ可能性と自己成長への期待に夢ふくらませ入会した新入会員は、切磋琢磨しながら自己成長が遂げられるよう多くの機会を掴み、姫路のまちのリーダーとなる人財として、大きな変化へ繋げて参りましょう。
青年会議所とは40歳までの活気溢れる青年世代に対して、多くの経験をすることができ、挑戦することでさらなる自己成長、自己実現が叶う団体です。そのためにも志同じうするメンバーと一人でも多く活動することで成長の幅は大きくなると考えます。青年会議所の拡大活動はJC運動そのものであり公益社団法人姫路青年会議所の強みを理解するとともに、時代を読み取り社会のニーズを捉えた会員拡大活動を行って参りましょう。
また、新型コロナウイルスの影響で活動が自粛される中、公益社団法人姫路青年会議所ではホームページやSNSを活用し情報発信を行い、運動を止めることはありませんでした。ポストコロナにおいて各種団体の活動が活発化し情報が溢れる時代において、組織として広報の窓口を一本化し適切な情報提供と円滑なコミュニケーションを図り、各種団体との架け橋となることが必要です。そして、他の組織に出向し活動しているメンバーの学びをLOMメンバーに伝えることから組織力の向上を目指し、地域に不可欠な団体として確立していくため、ブランドイメージを強固なものにし、発信する事業に理解を深め戦略的に情報を発信して参りましょう。
5.共に支え称えあう、笑顔の集うLOMの創造
公益社団法人姫路青年会議所が地域にとって唯一無二の存在となるためには、JC運動を徹底し、全ての事業において「なぜ」を問い続け課題抽出を徹底的に行い、課題を明確にして解決していくことが重要になります。また、コロナ禍により世界の生活様式が変わったように、LOM内の組織運営も時代の流れに乗り変化していかなければなりません。まずは公益社団法人姫路青年会議所が先導者となる意識をもってすれば、おのずと全員が参加・参画しやすい環境づくりができると考えます。挑戦を称賛し、全員同志がフォローし認め合うことで、笑顔の集うLOM運営ができるよう努めていかなくてはなりません。
また、公益社団法人姫路青年会議所の組織力の強さを考えると、根底にシニアメンバーとの強固な繋がりがあり、組織と仲間を大切にする想いを受け継ぎ、受け渡し大切に紡いできました。さらなる組織の発展を考えると、これまでの伝統を引継ぎながら姫路青年会議所を築き上げられた先輩諸氏に感謝し仲間と集う機会を創出する必要があります。また対外の人々と接する時にも、おもてなしの精神を大切にし、姫路青年会議所メンバーを好きになってもらうことから姫路のまちを愛してもらえるような信頼関係を築き、現役会員が一年を通してお互いが認め合い、支え称えあう笑顔の集う組織体制を構築して参りましょう。
【最後に】
私が記憶に残る最も印象的なスポーツのシーンに、2006年サッカーワールドカップグループ予選の日本対ブラジル戦があります。試合は4対1と負けている状況となり、私はあのブラジル相手に逆転できないと諦めていました。しかし、そのような状況で最後の最後まで全力で走り続ける一人の選手の姿が映し出されていました。彼は試合終了後フィールドに10分以上倒れこみ涙を流し、試合後に29歳という若さで引退を発表しました。彼は後に、引退はワールドカップ前に決めていたこと、そして試合中もう逆転できないと分かっていても、ファンや仲間達に伝えられるものは何があるのだろうかと考え、最後まで走り続ける姿を見せることしかできないから走り続けたと話していました。
私は、何事も覚悟を決め、その瞬間、瞬間の目の前のことを全力で取り組み結果がどうであろうと最後まで走り続けることが大切であり、その姿から必ず周囲の人に想いが伝わり、人の意識が変わるものだと思っております。会員の皆様、限られた時間を私とともに全力で青年会議所運動をおこない、共に支え称えあう笑顔の集う姫路のまちを目指して参りましょう。
皆様の積極的なご支援、ご参画をお願い申し上げます。