2022年03月10日(木)【環境意識変革計画②】
ペットボトルはゴミ?!全国初の域内資源循環モデル!!
皆様こんにちは!公益社団法人姫路青年会議所 未来環境創造委員会の田中建次です!
今回も持続可能な住みよい姫路のまちの実現のために、環境について皆様と一緒に学んでいく場を作って参ります(今後の予定と前回までの記事はこちらです)。
本日は5R(リサイクル、リデュース、リユース、リペア、リフューズ)の中のリサイクルの取り組みを取材してきました。
こちらの企業です!!
キンキサイン株式会社様へお話を伺ってきました!!
お話を伺うのは、
代表取締役社長の山口祖廣さんです。
早速ですが、皆さんに質問です!
飲み終えたペットボトルのゴミってどうしていますか??
ゴミ箱に捨てますか?
分別してリサイクルボックスへ出しますか?
そもそも!
飲み終えたペットボトルって「ゴミ」なのでしょうか??
第1回の記事の最後にご紹介したこちらの写真!
まだまだ記憶に新しいことと思います。
※第1回の記事はこちらです。↓
今回はキンキサイン株式会社様に「域内循環型リサイクル」についてお話を伺います。
「域内循環型リサイクル」って??
一言で言うと、、、
姫路に住む私たちが分別・排出した使用済みのペットボトルを新しいペットボトルへとリサイクルすることです。
ボトルtoボトルや水平リサイクルって言われています。
そしてここが大事!
ただペットボトルをリサイクルするだけでなく、リサイクルで出来たペットボトルが姫路市を中心とした地域で消費され、またまたペットボトルにリサイクルされるんです。
なるほど!!
私たちが使い終えたペットボトルという資源が姫路でリサイクルされて循環しているんですね!
ここでも出できました!資源循環というキーワード!!
さらに、この資源循環の仕組みは繰り返しペットボトルにリサイクルすることができるので、新たな資源の使用や廃棄物の削減に繋がるんです。
新しくペットボトルを作る時と比べて、約6割のCo2排出量の削減が期待されているみたいです。
実はこの取組、全国的にも新しい取組なんです!
それでは、山口さんに取り組みに関して聞いてみましょう!
福永委員長 : 「域内循環型リサイクル」の取り組みを始めたのは何故ですか?
山口さん : もともと我々はリサイクルに興味があって、2つ特徴的なものがありました。
ひとつはリターナル瓶です。昔、瓶を拾って駄菓子屋さんに持って行くと10円貰えたというのがありましたね。あれをリターナル瓶と呼んでいて、究極の容器リサイクルです。うちは一昨年までやっていました。昔、飲料は全部リターナル瓶でした。その後に缶が出てペットボトルが出ました。缶とペットボトルのリサイクルは、1回グシャグシャにしないと出来ませんが、瓶は回収して洗って使っていました。瓶の古い技術があったので、リサイクルの瓶を扱っていました。
もう一つは、お茶を作る専用の工場を建てたことです。おそらく全国初です。ブランドさんの工場は、コーヒーを作って、果汁を使用したり、お茶も作ります。お茶専用工場を作ったことがリサイクルと何の関係があるかというと、「混ぜればゴミ、分ければ資源」と言われるように、普通の工場はコーヒーかすやオレンジかすなど混ぜてしまいます。そうすると全部廃棄物に出すしかないのです。お茶専用の工場の場合はお茶かすだけとなりますね。リサイクルでお茶殻を使えないかということで、お茶殻だけで堆肥を作ってみたり等いろいろやっていたのです。
福永委員長 : なるほど。もともとリサイクルに取り組まれていたんですね。
山口さん : はい。そして今回の話になるのですが、飲料業界はボトルtoボトルにとても興味を持っています。最初はブランドさんとボトルtoボトルに限らず、環境面でSDGsなことをしたいという気持ちがありました。一緒に出来ることはないかとなった時に、神河町に工場があるのですが、神河町にホタルが住んでいるから清掃活動をしようというところから、茶殻を活かしてプランターや花壇を作ろうかとか話をしている中で、だんだんとボトルtoボトルに興味があるという話になったんです。その時にうちだけではボトルtoボトルは出来ませんし、当然、ブランドさんは行政との繋がりがありません。いろいろなSDGsをやりたいという話があった時に、行政は我々の方が繋がりは強いので、何か提案できないかと思い行動しました。
家庭から出るペットボトルはみなさんすすぐので、コンビニや自販機の回収ボックスと比較してすごく綺麗なんです。回収ボックスはペットボトル以外のものが入っていたりゴミが入っています。そこから取り出したものは仕分ける作業から始まってしまいます。ボトルtoボトルのリサイクルはペットボトルだけになっていて、さらに家庭だとすすいでいるので綺麗です。そういうものを集めて行うということで、ペットボトル資源循環型リサイクルについて、姫路市役所さんと伊藤園さんと遠東石塚さんと4者で協定を結ぶこととなりました。
福永委員長 : 素晴らしいですね。この取り組みを導入するにあたっての課題は何でしたか?
山口さん : 「コストが掛かっても本当にするのかな」と言うところですかね。する側もどのくらいコストが上がるのかということもあるでしょうし。協力する側も本当にコストが上がるのに、ずっとやってくれるのかということもあるでしょうし。その辺りが一番ポイントだったのではないでしょうか。
福永委員長 : 「域内循環型リサイクル」を始めた、最初の目標は何でしたか?
山口さん : SDGsで何かをしないといけない、出来たらいいなと思っていました。我々は姫路市に対して何の影響力もないですが、姫路市にいる法人と言う意味では市民です。我々は姫路の中小企業ですが、お客さんは大手です。そことここをくっつけたらこんなことになりました。ボトルtoボトルをやりたいと思っても、自分では出来ないと思っていましたが、動くことで実現しました。目標というよりも、やってみたらうまくいったと言う感じです。
福永委員長 : 取り組む事で会社として明確なメリットはありましたか?
山口さん : ブランドさんでも、ボトルtoボトルをやったのはうちが1番でした。ブランドさんの環境レポートの中にも、掲載されました。姫路市で伊藤園さんのお~いお茶を飲んだら、自分のリサイクルしたペットボトルが当たるかもしれないですね。まだ姫路市の回収量は生産量の一部なので当たらないかもしれないですが。
福永委員長 : 逆に、取り組む事で会社としてデメリットはありましたか?
山口さん : ありませんね。製造に苦労したぐらいです。今月から作り始めたばかりなのでまだこれからです。今からちょっと苦労するかもしれないですね。
福永委員長 : 取り組むことで従業員さんや周りの方の環境への意識は変わりましたか?
山口さん : やはり自分で使うものは分かりやすいと思います。特に子供さんがいらっしゃる従業員はいいことをしていると言う感覚が芽生えていると思います。
福永委員長 : 最後に、今後新たな目標などがあれば教えてください!!
山口さん : ボトルtoボトルに関しては大体やれたと思います。先日は神河町、市川町、福崎町の3町とも協定を結びました。ボトルtoボトルをやりたいと思って出来たので、次は何をしようかな。例えばうちには茶殻の堆肥があるので、それをどこか農家さんに使ってもらうとか。茶殻の堆肥を大きい田んぼにブワッと蒔きたいですね。
福永委員長 : 素晴らしいですね、これからも更に新たな環境への取り組みを模索していく姿に非常に勉強させて頂きました。ありがとうございました!!
今回はキンキサイン株式会社の代表取締役社長の山口祖廣さんにお話を伺いました!
たくさんのお話ありがとうございました!!
キンキサイン株式会社様のその他の環境への取り組みはコチラ↓
https://kinkisain.co.jp/environment
素晴らしい話が聞けて興奮気味の二人。(委員長、眼鏡曇ってますw)
私たちが使用したペットボトルが、リサイクルされてこのまちを循環している!
リサイクルされて、またペットボトルになって私たちの手に返ってくる!!
ペットボトルをゴミと呼べますか?
プラスチックをゴミと呼べますか?
まさに資源ではないでしょうか!!
我々は持続可能な社会の実現の為に何を学び、何を行動していかなければならないのか?
これからも様々な取り組みを取材することで一緒に学んでいきましょう!
さてさて、次に取材に行くのは??
皆さんは、街中でこのようなブースを見たことがありますか?
こちらは「フードドライブ活動」という食品ロスをなくすための活動です。
この取組が資源循環型社会と何の関係があるのでしょうか??
次回はNPO法人フードバンクはりま様へ「フードドライブ活動」について取材に伺います。
更新は4月10日です!
来月もお楽しみに!!
この記事を読んで参考になった方は、「参考になった👍」を是非おしてください!!
ペットボトルはゴミ?!全国初の域内資源循環モデル!!