2022年06月10日(金)【環境意識変革計画⑤】
「え、捨てちゃうの?!まだ使えるよ!!物と想いを繋ぐ5R!」
皆様こんにちは!公益社団法人姫路青年会議所 未来環境創造委員会の田中建次です!
今回も持続可能な住みよい姫路のまちの実現のために、環境について皆様と一緒に学んでいく場を作って参ります。
さてさて、第5回目の本日はこちらの企業の取り組みを取材して参りました!!
網干にある、イシヅカ靴店様です!
お話しを伺ったのは、代表の石塚昌美さんです!
イシヅカ靴店さんは、オーダーメイド靴の販売・靴の修理に加えて、革製品などの製作・販売をされています。代表の石塚さんは以前に行った海外にて、ゴミ問題の様子を目の当たりにして、環境に対する意識が高まったとのことです。
ところで皆様は、壊れた物や使い終えた物はどうしていますか?
捨ててしまいますか?
リサイクル(再生利用)に出しますか??
リペア(修理)するという選択もあります!!!
「物を大事にする」
私たちは子供の頃から教わった、大切なことを忘れかけているかもしれませんね。
長く使い続けることで愛着が湧き特別な物になるのではないでしょうか?
ということで、本日は5R(リサイクル、リデュース、リユース、リペア、リフューズ)の中のリペアについて取材してきました。
店舗に行ってみると、まさかの店舗すらも自分でリペア(リフォーム)されたそう、古民家を改築したレトロで味のある空間でした。
「姫路市SDGs宣言」を一早く宣言された、イシヅカ靴店様のお話しを早速お聞きしましょう!!
福永委員長: 毎度早速ですが、何故その取り組みを始めるに至りましたか?
石塚さん: 基本的には、「もったいない精神」です。良いモノ、資源を大切に使いたいという思いがあります。
私は英語の教師を10年間やっていました。
その時に青年海外協力隊で2011年から2013年の間、インドネシアにいました。ゴミ問題って習慣だから大変だと聞いていて、海外の様子を見ると本当だなと思いました。そうしたら、自分でも「今、できることをしないといけないな」と思い考え、環境問題だったら自分にできそうだと思いました。
実は、私は教師になる前から靴作りがしたいと思っていました。靴づくりを学び職人になり、色々な勉強会でSDGsを知りました。環境問題に取り組みながら靴づくりができると思いスタートしました。
靴は使い捨てもあってもいいと思うのですが、昔は底を変えていました。
車で言えばタイヤのように変えて、ボディはクタッとしてもカッコイイですよね。ところが、大量消費の時代が来て大きく変わりました。年配の人は結構いい靴を持っておられます。捨ててしまったという人もいますが、(その中には)直してくれる人が最近いないから捨ててしまったという方もいます。「昔は初任給を全部スーツか靴に充てていた」ということも聞いたことがあります。
私は基本的に自分で作った靴は必ず直しますし、誰が作ったかわからなかったとしても、革靴なら大体わかります。
「新しい靴を作るのもいいですが、直せますよ」という話をしたら、結構喜んでくれますね。
福永委員長: 廃棄を出さないという取り組みを始めるにあたって、何か課題はありましたか?
石塚さん: 小規模事業主ですが、自分に何ができるのかを発見することが難しかったです。
福永委員長: なるほど、確かに環境のために何かしなければならないということは分かりますが、具体的に何をすればよいか皆さん最初は迷いますよね。取り組みを始めた際の最初の目標は何でしたか?
石塚さん: 一番初めは、廃棄を減らすために「様々な革小物を作ろう」というところでした。
福永委員長: 取り組むことで明確なメリットはありましたか?
石塚さん: ありました。知り合い、友人など第三者の意見を聞くことで新しい商品が生まれました。イベントなどで中々の人気です。
私は本業が靴職人なので、靴のリペアは当たり前です。そもそもが環境への取組みなのですが、これだけでは弱いと思い、エコレザーを謳っている業者から材料を買うとか、ゴミを出さないとか決めています。ゴミに出してしまうのでなく、新しいものを生み出し、どこかで活かされることはいいことだと思います。
例えば、廃材と革をコラボさせて商品開発をしたりしています。消防用ホースと革でキャンプ用品やマットレスを作っています。燃えないし、防水があるので鍋敷きとか。革とコラボさせたら、ちょっとだけオシャレ感が出るという感じですね。
他にもこれは、「タンナーズ・クリップ」といって、皮を引っ張るネット張り工程で使われているのですけれど、キャンプの時にベルトに通して、グローブや濡れたハンカチなんかを吊るすのに使えるようにしました。
福永委員長: すごいですね!他では見たこともない面白い商品がたくさんありますね。廃棄を出さないことに取り組み過程でここまで完成度が高いものが生まれたのには驚きです。取り組むことでデメリットはありましたか?
石塚さん: 特にありませんが、時間が必要です。
靴のリペアとは別の話になりますが、革の端切れ商品を製作したり、エコ商品の製作で、「これだ!」という形にするまで試行錯誤して、時間がかかりますね。私は今日1日何をしていたのだろう、お客さんの靴を直していたほうが良かったのではないかと思うこともあります(笑)
福永委員長: 確かにここまでのアイデアを捻り出すには時間がかかりそうですね。取り組みを継続する上で何か問題はありましたか?
石塚さん: 無理のない範囲でやっているので全くありませんね。
福永委員長: 最後に、取り組みに関して、今後新たな目標などがあれば教えてください。
石塚さん: 靴づくりの分野にもユニークなSDGsシューズを取り入れて作ってみたいと思っています。それと、捨てる前に1度リペアを考えてみてはと思います。
福永委員長: なるほど、新しい商品楽しみにしています!そして今回のお話しを聞いて一人でも物を大事にすることを思い出してくれる方が増えると嬉しいですね。本日はありがとうございました!
リペアという選択肢を見せて頂いたイシヅカ靴店様ありがとうございました。
イシヅカ靴店様の他のエコ商品に興味を持たれた方はこちらよりご覧ください!
https://www.ishizuka-kutsuten.com/
読者の皆様は、今回の記事で5R(リサイクル、リデュース、リユース、リペア、リフューズ)の取組の事例を学ぶこととなりました。
このような環境への取り組みを知り、私たちはどのような行動に移すのか?
持続可能な社会の実現のために何を学び、どのように行動していかなければならないのか?
様々な取り組みを取材することで一緒に学んでいきましょう!!
来月の記事は、
遂に姫路を飛び出し、東京まで取材に行ってきました!!
次回は札幌に本社を構える株式会社プリプレス・センター様、日本最初のカーボンオフセット導入企業の環境への取り組みについて取材してきました。
環境への取組をするために会社を起業したという、筋金入りの取り組み企業様です。
驚愕の取組記事の次回更新は7月10日です!
お楽しみに!!
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「え、捨てちゃうの?!まだ使えるよ!!物と想いを繋ぐ5R!」