第67代理事長
【氏名】 有川 勝紀 (ありかわ かつとし)
2014年 | 入会 | |
研修特別委員会 | 委員 | |
希望に満ちた国際都市姫路推進委員会 | 委員 | |
2015年 | 総務委員会 | 幹事 |
(日本)国際会議支援委員会 | 幹事 | |
2016年 | 未来ビジョン創造委員会 | 副委員長 |
2017年 | チャレンジする市民主体のまち創造委員会 | 委員長 |
(日本)APDC | 開発担当役員 | |
(兵ブ協)ブロック大会運営委員会 | 委員 | |
2018年 | 人財開発室室長 | |
2019年 | 組織力向上室 室長 | |
2019年 | 次世代リーダー育成委員会 | 委員 |
2020年 | ひとづくり室長 | |
2021年 | 監事 | |
2022年 | 副理事長 | |
(兵ブ協)副会長 |
公益社団法人 姫路青年会議所 2023年度理事長所信
超越の起点~次代につながる物語~
【はじめに】
現在の日本では、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からひとの行動に制限がされたことで学校教育や文化活動にも影響を与え、社会のあり方や価値観に大きな変化をもたらしました。以前よりも深刻化している少子高齢化社会、新しい生活様式の導入によるひとのつながりの希薄化、労働環境や環境問題に配慮した企業運営、資材不足や原材料の高騰による経済の低迷など、直接的に影響を与える要因が次から次へと迫ってくる今、我々にできることとは何でしょうか。
1957年戦後復興から高度経済成長期へと移り変わっていく中、高い志と強い覚悟を持った44名の先輩諸氏はより良い社会を目指して姫路青年会議所を立ち上げられ、以降66年間にわたり創始の想いを引継ぎ、運動を展開して参りました。姫路のまちでも経験をした高度経済成長やバブル崩壊後の失われた30年、阪神淡路大震災やリーマンショックによる金融不安など社会情勢は今では想像もできないくらい変化していますが、先輩諸氏が連綿と受け継いでこられた青年会議所の運動の目的はどの時代でも何ら変化することなく着実に社会を良くする一手を打たれてきました。これからも次代に向けて、会員一人ひとりの意識の変化がまちの大きな成長につながることを自覚し、志同じうする仲間と共に魅力溢れるまちのストーリーを創って参りましょう。
【LOM運営基本方針】
2018年に開催された「第31回国際アカデミーin姫路」にて多くの地域団体や行政各所、地元企業、市民の方々のご支援とご協力によって成功裏に終えることができ、姫路のまちを世界に力強く発信し、国際会議を誘致する際のノウハウや課題を習得することができました。しかし、開催から早5年が過ぎ、国アカに関わった多くの会員は卒業され、培ってきた知識と経験の継承が困難になっております。また、2020年にはコロナ禍の影響により計画していた運動を幾度も中止せざるを得ない状況にもなり、会員の成長の機会を提供することが難しい時期も経験しました。
本年度の公益社団法人姫路青年会議所(以下、JCI姫路)は、近年の拡大の成功により入会から3年未満の会員が全体の3分の1を占めております。まちに必要とされる組織であり続けるためには、どんな状況におかれても青年会議所の運動を止めることなく、一つでも多くの機会をつかみ経験を積み重ね組織力を底上げすることが必要です。ひとりの会員が新しい挑戦をすることで小さな変化が生まれ、その小さな変化が周りに影響することで次々に変化の連鎖が起こり、いつの間にか組織全体の成長につながっていきます。近畿地区大会姫路大会を主管するにあたり、会員一人ひとりが新しいことに挑戦する絶好の機会ととらえ、近畿各地から集まる多くの会員と交流し、共に力強く青年会議所運動を発信して参ります。家族や社員が住むまちに何か貢献したい、育ててくれた地域に何か恩返しをしたい、そんな大好きなまちを次代につなぐために、刻々と変化する時代の潮流に合わせ、現状に満足することなく明るい未来に向けた一歩先の行動を起こして参りましょう。
【2023年度重点事項】
1.次代につながるひとづくり
2.次代につながるまちづくり
3.次代につながる組織力の向上
4.次代につながるLOMの創造
1.次代につながるひとづくり
現在、姫路のまちにおける子どもや若者を取り巻く環境は、社会の変化と共に要求されることが多くなっており、習い事によるスキル習得だけでなく、ひととの関わりから学ぶ多様性を理解した心豊かな人材育成を両立させることが求められています。
JCI姫路は、次代を担う若者が日本や地域の歴史や文化、産業が他の地域や国によって違うことに気付くことで国際感覚を磨き、お互いの意見をぶつけあうのではなく、理解しあうことのできる力を養います。さらに、社会的弱者や関わるひとの立場に立って物事を判断するリーダーシップを身につけることで、多様性に寛容な次代につながる人材を育成して参ります。
また、今まで培ってきたネットワークとノウハウを生かして、子どもたちにまちの魅力を伝え、その魅力を引き継ぐ当事者である意識を根付かせて参ります。そして、仲間と共に目標を達成させるために、自ら考え主体的に行動を取ることのできる力と他を慮り多様性を受け入れることのできる心を育成して参ります。
これからも持続可能な社会の実現に向けて、次代を担う子どもや若者に青年会議所らしい運動に取り組んで参ります。
2.次代につながるまちづくり
各地会員会議所では、それぞれの地域における災害リスクをはじめ観光客数の減少、経済の低迷、環境問題など、一見誰も解決できそうにない課題に対して、まちのビジョンを掲げ中長期的なまちづくりを推進しております。
JCI姫路は、近畿地区大会姫路大会を通し、近畿各地の青年会議所の会員が集まる場を設え、多くの会員が交流し刺激しあうことで、それぞれの運動の推進力を高めます。さらに、近畿地区大会姫路大会で得た経験を基に、姫路市がMICEを推進する上で必要とされるまちのあるべき姿を打ち出して参ります。
これまで、資源循環型社会の実現に向けて、自然災害の発生リスクが高まると共に市民の防災意識を高める一方、環境課題への危機意識を高めて参りました。今後も行政や企業、周辺地域のLOMと連携強化し、環境課題と災害リスクの関係性を理解し、常に備える意識を維持することで市民や企業の防災力を高めます。そして、災害に強いまちという観点から次代につながる資源の循環型社会について産官学が連携し、どのような取り組みが大切か提唱して参ります。
また、連携中枢都市として様々な地域課題を解決するためには、青年のアイデアや新しいツールを生かした課題解決する仕組みが必要とされています。行政や各種団体と連携を図り、誰もが活躍でき、地域経済が循環するまちとしてまちに根付く新しい運動の起点を創出します。さらに、まちの魅力を発信できる機会を生かし、これからも日本一持続可能な社会を推進する組織として、姫路に住むひとも訪れるひとも笑顔にできる運動に挑戦して参ります。
次代につながる組織力の向上
青年会議所運動の醍醐味とは、限られた期間で行われる青年の意識を変革するプログラムにあります。個人の意識が変わることで、組織の意識が変わり社会の意識そのものに変化を与える、そんなシステムを持っている団体は我々青年会議所だけではないでしょうか。
JCI姫路は、初めて青年会議所の門をたたき使命感に溢れた青年の想いや理想の姿を実現していくため、まずは青年会議所とは何か体験を通して学び、まちのリーダーとして必要なスキルを身につけ、変化の起点をつくることができる人材となります。さらに、その育成プログラムを通じて、同期や先輩とのつながりを感じ、お互いに切磋琢磨していく関係を構築します。
これからも組織が成長、発展し続けるために、今までの成功した事例を多角的に分析し、高い志を持った次代のリーダーを獲得する必要があります。そのためには、会員全員が一丸となって姫路のまちを愛する青年に向け、我々の理念を共感していただく運動を展開して参ります。
また、青年会議所の活動や運動を一人でも多くの市民と共有し、参画の意識を高めることで一つひとつの運動の輪を広げます。さらに、各委員会や出向者の活動を対内外に発信することで、会員間の学びを共有し、次代につながる質的価値を高め、確固たる組織ブランディングを構築して参ります。
4.次代につながるLOMの創造
我々青年会議所が日々まちで運動や活動ができるのは、脈々と受け継いでいただいた先輩諸氏や困難な状況におかれても深め続けている友好青年会議所とのつながりがあるからに他なりません。そこで、JCI姫路は、青年会議所の運動を止めることなく未来に引き継ぐために先輩諸氏や友好青年会議所のメンバーに感謝を伝えて参ります。また、会員全員で来姫者とのつながりに感謝し、おもてなしの心をもって組織やまちの魅力を伝えて参ります。
姫路のまちを主体に活動をしているJCI姫路は、県下23青年会議所の中で唯一、公益法人格を取得しているLOMです。この組織をさらに発展させ未来へ引き継いでいくためには、組織のために運動を行うのではなく、常に時代に即した青年会議所のあり方を模索し、ICTの活用など柔軟な対応を可能にし、それぞれの会員の特性に配慮し日々の活動を行いやすい環境を整えられる組織でなくてはいけません。
熱い想いを持った青年が、一人ひとりの持てる力を余すことなく、最高に挑戦し、JCIを通じての出会いに感謝し、おもてなしの心を持って運動を展開していくことで、地域に必要とされ続けるLOMへと導いて参ります。
【最後に】
「安全地帯から一歩踏み出そう」私の青年会議所ライフの中で一番影響を受けた言葉の一つです。JAYCEEはまちのリーダーとして日々、新しいことに挑戦し自己成長を経て課題解決を目指しています。そのためには、今までに経験したことのないことに挑戦するなど、自身の安全地帯の一歩外へ踏み出すことが必要です。その瞬間から、今まで感じたことのない感覚に気づき、自身の現状と理想のギャップを知り、その差を埋めるための努力を惜しまなくなります。あなたは青年会議所活動を通して、居心地の良い仲間といつもの場所で活動をしていませんか。話したことのない会員との交流や、初めて事業に参加するなど、小さくても良いので自身の安全地帯から一歩踏み出してみてください。必ず新しいものの見方を得ることができ、成長するきっかけとなります。青年会議所の運動の本質は、会員自らが変わり成長することで、組織の成長につながり、その先にまちの成長に発展していく、社会をよりよくするシステムにあります。40歳までの限られた大切な期間で得られる仲間たちはかけがえのない一生の宝物になることでしょう。
わがまち姫路を次代につないでいくために、皆さまのご協力とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。